【2026年版】消防士の睡眠時間は何時間?夜中は寝てる?元東京消防庁消防士が24時間勤務を解説
「消防士って24時間勤務だけど、夜は寝られるの?」
「消防署では何時に寝て、何時に起きる?」
「救急車が夜中に何回も出動したら睡眠時間はどうなるの?」
消防士を目指している人なら、一度は気になったことがあるのではないでしょうか。
私も東京消防庁で働く前は、
「24時間ずっと働き続けるの?」
と思っていました。
結論からいうと、
消防士にも夜間の仮眠時間はあります。
ただし、一般的な会社員のように、
「23時に寝たら朝6時まで7時間ぐっすり」
というわけではありません。
火災・救急・救助の出場があれば当然起きます。
さらに消防署では、夜間も受付や通信などの勤務があります。
私自身、東京消防庁時代には、勤務によって実際に3時間程度しか眠れなかった日もありました。
今回は元東京消防庁消防士の経験をもとに、
- 消防士は何時に寝るのか
- 実際の睡眠時間はどれくらいか
- 夜中に何をしているのか
- 夜中に119番通報が入ったらどうなるのか
- 当番明けは眠いのか
まで詳しく解説します。
結論|消防士には仮眠時間がある。でも「睡眠時間」は毎日違う
まず、ここを理解しておきましょう。
消防士の交替制勤務では、夜間に仮眠する時間があります。
東京消防庁が公開している成城消防署の1日の例では、
23時ごろから仮眠
となっており、その後、
受付勤務・通信勤務
などを担当し、朝6時ごろ起床する流れが紹介されています。
つまり、
「消防士は夜中ずっと働いていて一睡もしない」
わけではありません。
ただし、
仮眠時間=実際に眠れる時間
ではありません。
ここが普通の仕事との大きな違いです。
東京消防庁の消防士は24時間どう働く?
東京消防庁では、災害対応を行う交替制勤務員は3部制で勤務しています。
消防署によって細かな時間や仕事内容は変わりますが、ざっくりとした流れは次のようなイメージです。
| 時間帯 | 主な仕事内容 |
|---|---|
| 8:30 | 大交替・申し送り |
| 午前 | 車両・資器材点検、訓練など |
| 昼 | 昼食・休憩 |
| 午後 | 訓練、建物検査、事務、防災業務など |
| 夕方 | 夕食・車両点検 |
| 夜 | 勉強会・打合せ・事務処理 |
| 23:00頃 | 仮眠 |
| 深夜 | 受付勤務・通信勤務・災害出場 |
| 6:00頃 | 起床・清掃 |
| 7:00頃 | 朝食・引継ぎ準備 |
| 8:30 | 大交替 |
東京消防庁の公式資料でも、成城消防署の例として、23時ごろに仮眠に入り、深夜に受付勤務・通信勤務を行い、6時ごろ起床する流れが示されています。
また、上野消防署の公式紹介でも、大交替、資器材点検、訓練、事務などを行いながら24時間体制で勤務していることが紹介されています。
消防士は夜中に何をしている?
「消防署って夜になると全員寝ているの?」
と思われるかもしれません。
もちろん、そうではありません。
夜間でも消防署の機能は止まりません。
東京消防庁公式サイトでも、夜になると交替制勤務員が毎日勤務員から引き継ぎ、仕事を進めていることが紹介されています。
私が勤務していた頃は、夜中にも主に次のようなことがありました。
① 火災・救急・救助への出場
これが最も大きいです。
寝ていても指令が入れば、
すぐに起きて出場します。
「あと30分だけ寝てから行きます」
なんて当然できません。
仮眠に入った直後に出場することもあれば、夜中の2時・3時・4時に出場することもあります。
帰署して再び寝ようとしたら、また次の指令。
そんな勤務もあります。
② 通信勤務
私が東京消防庁にいた頃は、通信勤務もありました。
簡単にいうと、消防署内の電話や連絡などに対応する勤務です。
本署ではさまざまな問い合わせや連絡がありますし、出張所では本署との連絡などもあります。
夜間でも誰かが対応できる状態にしておかなければなりません。
そのため、
全員が同時に寝るわけではありません。
私の勤務当時は、担当を交替しながら通信勤務をしていました。
③ 受付勤務
消防署は夜中だからといって完全に閉まるわけではありません。
東京消防庁が公開している消防署の勤務例でも、深夜帯に受付勤務が設定されています。
そのため、仮眠時間の途中で担当勤務に入ることがあります。
④ 報告書などの事務処理
火災や救急などに出場すると、それで仕事が終わるわけではありません。
活動後には報告書などの事務処理があります。
特に大きな災害になると、帰署したからといってすぐ寝られるとは限りません。
私も消防士時代、
「やっと帰ってきた。でもこれから報告書……」
ということはありました。
消防士というと、
「火を消す・救急車に乗る・訓練する」
というイメージが強いですが、実は事務仕事もかなりあります。
⑤ 自主訓練・勉強・筋トレ
ここは私の実体験です。
若手時代は、夜の時間を使って自主訓練や勉強をすることもありました。
ロープ結索。
消防資器材の勉強。
活動要領の確認。
筋力トレーニング。
私は筋トレが好きだったので、夜にもよくトレーニングしていました。
ただし、ここは現在の記事では明確にしておきます。
「消防士は全員、夜中まで自主訓練しなければならない」わけではありません。
所属、隊、立場、勤務内容によって大きく違います。
消防士の睡眠時間は結局何時間?
おそらくこの記事を読んでいる人が一番知りたい部分でしょう。
結論として、
「消防士は毎日○時間眠れる」とは言えません。
勤務する消防署。
消防隊か救急隊か。
その日の出場件数。
通信・受付勤務の担当時間。
災害発生状況。
これらで大きく変わるからです。
仮に23時から6時まで仮眠時間帯があったとしても、途中で勤務や出場が入れば睡眠は分断されます。
私は3時間程度しか眠れない日もあった
私自身の東京消防庁時代の話をします。
若手の頃は、
自主訓練。
筋トレ。
通信勤務。
勉強。
などをしているうちに、夜中2時や3時になることもありました。
例えば通信勤務が深夜2時からだった場合、
「一度寝て、また起きるのも面倒だな」
と思って、そのまま起きていることもありました。
通信勤務が終わって3時。
そこから寝て、
朝6時に起床。
そうなると、
睡眠時間は約3時間。
今考えると、
「そりゃ眠いわ」
と思います(笑)。
ただ、これはあくまで私自身の勤務当時の経験です。
消防士全員が毎回3時間睡眠という意味ではありません。
ここは旧記事より明確にしておきます。
「仮眠」と「普通の睡眠」はかなり違う
消防士の睡眠を考えるうえで重要なのが、
仮眠中でも出場する可能性がある
ということです。
家で寝る場合なら、
「朝7時まで寝よう」
と思えば基本的にはそのまま眠れます。
消防署では違います。
防火衣などを準備して仮眠室へ入り、
指令が入れば、
数十秒後には消防車・救急車へ乗って出場する。
そんな世界です。
寝ている間も、
「指令が入るかもしれない」
という状態にあります。
ですから、同じ「5時間寝た」としても、自宅での5時間睡眠と消防署での仮眠を単純に比較することはできないと私は感じていました。
救急隊は特に夜間出場で睡眠が削られることがある
勤務場所によってかなり差があります。
出場件数の多い消防署では、夜間でも救急要請が続くことがあります。
東京消防庁が過去に実施した救急隊員の勤務・疲労に関する調査でも、夜間出場件数が多い地域では、夜間睡眠時間の減少と疲労負担が長期的に続く可能性が指摘されています。
もちろん、これは平成18年の研究なので現在の勤務実態をそのまま表すものではありません。
ただ、
夜中の出場が増えれば睡眠が削られる
という消防・救急業務の構造自体は非常に分かりやすいと思います。
消防士は仮眠中に出場指令が入ったら起きられる?
これも受験生からすると気になるところでしょう。
起きます。
というより、
起きなければ仕事になりません。
最初は、
「自分、寝ていたら指令に気付けるかな?」
と不安になる人もいると思います。
ただ、勤務しているうちに慣れてきます。
指令音が鳴る。
飛び起きる。
防火衣や活動服を整える。
車庫へ向かう。
消防車・救急車に乗る。
この流れが身体に染み込んできます。
寝起き数十秒後から、
人命救助をする消防士
にならなければいけません。
ここは消防士という仕事の特殊なところです。
夜中に火災が続いたら寝られない?
当然あります。
例えば、
23時に仮眠。
0時に救急出場。
1時過ぎに帰署。
2時に再び出場。
4時に帰署。
6時起床。
となれば、まとまった睡眠時間はほとんど取れません。
そして翌朝8時30分に大交替して勤務終了。
これが消防士の大変な部分です。
ただし、毎勤務この状態ではありません。
災害が少なく比較的しっかり仮眠できる勤務もあれば、
「今日はほとんど寝てない……」
という勤務もある。
この振れ幅があります。
当番明けは眠い?
眠いです。
特に夜中に何度も出場した日はかなり眠くなります。
消防では、勤務終了後を一般に非番と呼びます。
「朝に仕事が終わるなら、その日は丸々休みじゃん!」
と思うかもしれません。
確かに予定を入れることはできます。
ただ、夜間にほとんど眠れていない勤務の後は、
帰宅してそのまま寝る
こともあります。
私も当番明けは、
「今日は遊べる」
という日もあれば、
「これは一回寝ないと無理」
という日もありました。
消防士にサービス残業はある?当番明けの残業・残業代を元消防士が解説【2026】
消防士は24時間ずっと働いているわけではない
ここは受験生が誤解しやすいポイントです。
消防士の24時間勤務と聞くと、
24時間休憩なしで働く
ように感じるかもしれません。
実際には、
食事。
休憩。
仮眠。
などを取りながら勤務します。
ただし消防という仕事では、
災害が発生すれば予定が全部変わります。
昼食中でも出場。
夕食中でも出場。
入浴前でも出場。
仮眠中でも出場。
ここが一般的な仕事とは大きく違います。
消防士になったら睡眠不足に耐えられないとダメ?
「自分は睡眠時間が長いから消防士に向いていないかも」
と心配する必要まではありません。
消防学校を卒業して消防署へ配属されると、最初は生活リズムに慣れるまで大変だと思います。
ただ、少しずつ交替制勤務にも慣れていきます。
それより大切なのは、
眠れるときにしっかり寝ること。
若手だからといって、毎勤務深夜まで無理に起き続ける必要はないと私は思います。
消防士は災害現場で判断力・集中力・体力が必要な仕事です。
睡眠も仕事のためのコンディション管理の一つです。
東京消防庁も現在、職員の健康に配慮した取組として、勤務環境改善や仮眠室の個室化などを検討しています。
私が一番うれしかった勤務
私は消防署へ卒配されたあと、本署や出張所で勤務しました。
その中でも、本署から別の出張所へ残留勤務で行く日は結構好きでした。
普段とは違う勤務環境で、
「今日はいつもより少し落ち着いているかも」
と思うと、ちょっと嬉しかったですね(笑)。
私は訓練より筋トレの方が好きだったので、
「今日は激しい訓練が少ない!」
と思うとテンションが上がっていました。
こういう少し泥臭い部分も含めて、消防士の日常です。
消防士の夜についてよくある質問
消防士は消防署で寝ていますか?
はい。
交替制勤務員には夜間の仮眠時間があります。
東京消防庁が公開している勤務例でも、23時ごろから仮眠に入る流れが紹介されています。
消防士は何時間寝られますか?
一律ではありません。
仮眠時間が設定されていても、受付勤務・通信勤務・火災・救急・救助出場などによって実際の睡眠時間は変わります。
私自身は、3時間程度しか眠れない勤務も経験しました。
夜中でも消防車は出動しますか?
もちろん出動します。
火災・救急・救助に時間帯は関係ありません。
仮眠中でも指令が入ればすぐに出場します。
消防士は夜中に筋トレしていますか?
人によります。
私自身は若手時代、夜の空き時間に筋トレや自主訓練、消防資器材の勉強をしていました。
ただし、全消防士が夜中まで筋トレしているわけではありません。
当番明けはそのまま遊びに行けますか?
行けます。
ただし、夜間出場が多かった日はかなり眠いので、帰宅後に睡眠を取ることもあります。
消防士を目指すなら「24時間勤務」も理解しておこう
消防士を目指していると、
給与。
体力試験。
消防学校。
面接。
こういった部分に目が行きがちです。
しかし、実際に消防士になれば、
24時間勤務という生活そのもの
と長く付き合うことになります。
「夜中でも出場する」
「仮眠が途中で途切れる」
「当番明けは眠い日もある」
こうした現実も知ったうえで消防士を目指した方が、
「想像していた仕事と違った」
というギャップを減らせると思います。
消防の仕事内容を知るだけでなく、面接では
「なぜ消防士なのか」
「消防という仕事をどこまで理解しているか」
も重要になります。
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まとめ|消防士には仮眠時間があるが、毎回ぐっすり眠れるわけではない
消防士の睡眠についてまとめると、
- 夜間には仮眠時間がある
- 東京消防庁の勤務例では23時ごろから仮眠
- 深夜も受付勤務・通信勤務などがある
- 火災・救急・救助が入れば仮眠中でも出場
- そのため実際の睡眠時間は勤務ごとに違う
- 私自身は約3時間しか眠れなかった勤務もあった
- 当番明けは夜間出場件数によって疲労感がかなり違う
ということです。
消防士は、
「夜になったらみんな寝ている仕事」
でもなければ、
「24時間一睡もせず働き続ける仕事」
でもありません。
正確には、
いつ災害が起きても対応できる状態で、休憩や仮眠を取りながら24時間街を守る仕事
です。
私自身、東京消防庁で働いて初めて、この生活を経験しました。
消防士を目指している人には、華やかな救助活動だけでなく、
こうしたリアルな勤務生活まで知ったうえで消防の世界へ入ってほしい
と思います。
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