消防士(Fire Fighter)

経営者の息子が、なぜ消防士になったのか?



1.消防官=地方公務員

なぜ私がファーストキャリアで消防官=地方公務員を選択したのか?

それは、私の両親は団塊世代で、ゴリゴリの安定思考で、幼い頃から事あれば、「勉強しなさい。」「公務員になりなさい。」、「公務員になりなさい。」と、口を開けば、口癖のように、吊り込まれるように、言われた影響は大いにあります。自分と同じ様な88年生まれ前後の方は、このように吊り込みの様に言われていた方は、多いかと感じます。笑

実家は、徳島の田舎の小さな町の土木建築業を営んでいました。

戦後から高度経済成長期を若い頃に過ごし、1997年以降の日本経済が低迷する時期を経験した親世代には『安定』が、共通の価値観かもしれません。きっと我が家の家計にも大きな影響を与えていたと、子どもながらに感じていました。だから、私は親の期待に応えつつ、心配を掛けずに、自分の身体能力という最大限の武器を生かせて、給与を貰える仕事は何かと、探していると、、、

当時、映画で上映されていた『252〜生存者有り〜』に出逢いました。そして、自分も街の災害から、人の命を救出できるレスキュー隊員(ハイパーレスキュー隊員)になりたいという『夢』を抱きました。

余談ですが、高校ラグビー徳島県代表選手で、U17四国選抜選手として日本の代表クラスの選手が出場する大会にも出場していました。←プチ自慢です。笑

さておき、私は直ぐに、これやと思って、身体能力には自信あり、絶対に大丈夫と安易な考えで、半年前から対策を開始し、(←早い人だと1、2年前から対策しています。)夢のスタートである東京消防庁を受験し、見事に大卒ストレートで合格を勝ち取ることが出来ました。そして、私は大学を卒業後、すぐに東京消防庁に入庁しました。

○ 東京消防庁入庁直前の大震災

それは東日本大震災が発生した2011年3月11日の翌月の話です。

世間でも災害救助活動には、大きな視線を浴びていた時期に、嵐のように入庁し、4月から半年間の全寮制で寮に入り、同期と寝食を共にします。(私は、半年ので研修卒業の所を、訓練中の事故に見舞われ、普通の研修生より長い10ヶ月間を消防学校で過ごす事になります。)

そして、平日は座学や現場での基礎活動要領の研修をみっちり叩き込まれてから、現場の消防署へ配属になります。

消防官という職場は、本当にやりがいのある仕事です。

何がって、消防車両に乗っていると、子どもたちは手を振ってくれます。下手すると、名が知られていないお笑い芸人さんより、子どもたちには人気ですね。笑

本当に、子どもたちからは街を守るカッコイイヒーロー扱いです。

話は変わりますが、今でも覚えているのは、消防官と言う特殊な職場の象徴がこれです。隊という4か5人で編成されるチームがあるのですが、その隊の隊長=リーダーが右向けと言えば、右を向くのは当たり前の関係です。そんなある日、一人の隊員が右向けと言われて、右を向いているのに、「なにを左に向いているんだ。」と怒られる事もありましたね。笑

取り敢えず、「ありがとうございます。」と言うのは、普通でした。笑

ごめんなさい。これはネタにしています。笑

なかなか無い経験ですからね。本当にいい経験をさせてもらいました。

メデイアや世間が厳しいので、今ではないと思いますが、自分も経験したのは、シバかれて「ありがとうございます」、蹴られて「ありがとうございます」です。笑

ただ、そんな理不尽な事も少なからずあったとしても、上司や先輩に対して、憎しみや反発心を抱いたことは、一度もありません。それは、指導に愛情を感じていたからです。愛情とは、いつも「お前のことは見てるぞ」ってことです。努力してることも、悩んでいることも知ってて、声をかけてくれる事です。これだけで、心が救われることは言うまでもありません。本当に愛が詰まっています。

消防官は完全に体育会系の職場なので、上下関係も厳しい世界です。ただ、助けを求めている要救助者(252)の命を共に助ける運命共同体です。家族よりも一緒にいる時間が長い仲間なので、仲間愛の強い方が多く素敵な人間は多い職場です。

今もそうですが、消防官と言う職業が自分は大好きです。

もちろん、研修時代の苦楽を共に過ごした仲間や上司・先輩も大好きです。

ってことで、私が大好きな消防官の仕事。

親の敷いてくれたレールに乗っかり、笑

ファーストキャリアに選んだ消防官と言う職業は、未来の自分に大きな影響を与えてくれる、素晴らしいキャリアとなりました。自分自身も自負している消防生活の約3年半で叩き込まれてた仕事の取り組む姿勢であったり、今めちゃくちゃ役に立っている事、仕事の基本的な考え方のベース、普通の会社員では絶対に経験出来ないことを、この記事を見て下さる方に、シェアをしようと思います。

それでは、お楽しみに〜