仕事で価値提供できる人になる方法5選|転職でも評価される人の考え方
「仕事で価値を提供するって、具体的に何をすればいい?」
「自分には人に提供できるようなスキルがない」
「転職するとき、自分の価値をどうアピールすればいい?」
仕事や転職について考えていると、
「価値提供が大切」
という言葉を聞くことがあります。
でも、
「じゃあ価値って何?」
と聞かれると、かなり曖昧ですよね。
この記事を最初に書いた2019年にも、私は、
相手が苦手なことを代わりにやる
相手の時間を短縮する
仕事をしやすい状態に整える
といった行動を「価値提供」として紹介していました。
例えば、
共有デスクを次の人が使いやすい状態にする。
資料を整理して必要な書類がすぐ分かるようにする。
WordPressが苦手な人へ設定方法を教える。
といったことです。
今振り返っても、この基本的な考え方は変わりません。
ただし、
人に何かを与えれば、必ず自分に利益として返ってくる
とは考えない方がいいと思っています。
今回の記事では、
仕事における「価値」とは何なのか。
そして、
どうすれば自分も価値を提供できる人になれるのか。
を具体的に解説します。
結論|仕事の価値とは「相手の問題を少しでも解決すること」
私は仕事における価値を、かなりシンプルに考えています。
相手が抱えている問題を、自分の仕事によって少しでも減らすこと。
です。
例えば、
時間がない。
↓
作業時間を短縮する
分からない。
↓
分かるように説明する
面倒。
↓
仕組み化する
間違いが多い。
↓
チェック方法を改善する
探すのに時間がかかる。
↓
資料を整理する
判断できない。
↓
必要な情報をまとめる
これだけでも価値になります。
つまり、
特別な資格や天才的な能力がないと価値提供できないわけではありません。
そもそも「返報性の法則」とは?
旧記事の中心テーマにしていたのが、
返報性の法則
です。
心理学では一般に「返報性の規範」と呼ばれ、
人から助けや利益を受けたとき、相手にも何か返そうとする社会的な規範
を意味します。
例えば、
同僚が仕事を手伝ってくれた。
↓
今度その人が困っていたら、自分も手伝いたい。
という感覚です。
職場の人間関係を研究する組織行動論でも、返報性は同僚・上司との関係、組織へのコミットメント、協力行動などを理解する重要な仕組みとして研究されています。
「与えれば必ず返ってくる」ではない
ここは旧記事から明確に修正します。
返報性は、
自分が1万円分の価値を与えれば、相手から必ず1万円以上返ってくる
という投資法ではありません。
相手によって考え方も違います。
何も返ってこないこともあります。
だから、
「あとで返してもらうために手伝う」
ではなく、
「この行動をすると、仕事や相手にとってプラスになるからやる」
くらいで考える方が健全だと思います。
仕事で価値提供する方法①|相手の「時間」を減らす
私はこれが一番分かりやすい価値だと思っています。
時間は全員に限りがあります。
だから、
相手が30分かけている仕事を10分にできる
なら、それだけで価値があります。
例えば、
毎回ゼロから作っている書類をテンプレート化する。
ファイル名を統一する。
必要資料を一か所へまとめる。
よくある質問をマニュアル化する。
入力作業を自動化する。
などです。
「自分が速く仕事をする」だけではない
重要なのは、
自分だけが30分早く帰れるようになることではありません。
自分が作った仕組みによって、
チーム全体が毎月30分ずつ短縮できる
なら、価値はさらに大きくなります。
仕事を効率化する具体的な方法はこちらで詳しくまとめています。
残業を減らして定時退社する34の仕事術|仕事が早い人の時間管理・効率化
仕事で価値提供する方法②|相手が苦手なことを補う
旧記事でも紹介していた考え方です。
例えば、
パソコンが得意な人。
文章を書くのが得意な人。
数字に強い人。
人へ説明するのが得意な人。
資料作成が得意な人。
それぞれ違います。
自分には簡単でも、相手には難しいことがある
例えば、
自分にとってWordPressの設定が簡単でも、
一度も触ったことがない人には難しい。
逆に、
自分には難しい会計処理を、
経理担当者なら短時間で終わらせられる。
つまり、
価値は「自分がどれだけ苦労したか」で決まるわけではありません。
相手が、
「助かった」
「時間が浮いた」
「問題が解決した」
と感じれば、そこに価値があります。
仕事で価値提供する方法③|情報を「分かる状態」にする
これはかなり重要です。
情報があることと、
情報が使えること
は別です。
例えば、
資料が100枚ある。
でも必要な情報がどこにあるか分からない。
これでは使いにくい。
そこで、
目次を作る。
項目別に整理する。
重要箇所だけまとめる。
ファイル名を統一する。
結論を1枚に整理する。
ようにすると、価値が生まれます。
私自身も旧記事でやっていた
当時の職場では共有デスクを使用していたので、
資料をファイリングし、
背表紙へ項目を表示し、
次の人が一目で必要資料を判断できるようにする
といったことを行っていました。
特別高度なスキルではありません。
でも、
必要な資料を探すのに10分かかっていた人が、
10秒で見つけられる。
それも立派な価値提供です。
仕事で価値提供する方法④|問題に気づいたら「改善案」まで出す
仕事では、
「ここが悪い」
と指摘するだけなら比較的簡単です。
例えば、
「この作業、時間かかりますね」
「この資料、分かりにくいですね」
「このやり方、非効率ですね」
と言う。
でも会社にとって価値が高いのは、
その次です。
「では、こう変えてみませんか?」
まで考える。
例えば、
「毎回入力するのが大変なのでテンプレートにしませんか?」
「写真ファイルを工種別に整理しませんか?」
「毎月同じ確認漏れがあるのでチェックリストを作りませんか?」
などです。
不満を「提案」に変える
私は、
問題を見つける → 改善案を考える
という癖をつけるだけでも、仕事の見え方が変わると思っています。
これは先ほどリライトした、
消防士時代に学んだ「反復+改善」
にもつながります。
消防士時代に学んだ仕事で大切なこと3選|段取り・反復・チームワークを元消防士が解説
仕事で価値提供する方法⑤|自分の知識を他の人も使える形にする
仕事ができる人でも、
その人が休んだ瞬間に仕事が止まる
なら、組織としては困ります。
そこで価値が高くなるのが、
自分の知識やノウハウを、
他人でも使える状態へ変えることです。
例えば、
マニュアル。
チェックリスト。
テンプレート。
研修資料。
動画。
FAQ。
などです。
「自分だけできる」から「みんなできる」へ
自分しかできなかった仕事を、
5人ができるようにする。
これはかなり大きな価値です。
自分の仕事が奪われる、
と考える必要はありません。
その仕事を他の人へ任せられるようになれば、
自分はさらに難しい仕事へ進めます。
自分に提供できる価値が分からない人へ
ここでよくあるのが、
「自分には人へ提供できるものなんてありません」
という悩みです。
私は、まず仕事の中で次の質問をしてみることをおすすめします。
相手が〇〇で困っているなら、
自分は△△で助けられないか?
例えば、
相手がExcelを苦手としている。
↓
自分が表を作る。
相手が説明を苦手としている。
↓
資料を整理する。
相手が忙しい。
↓
自分が一部の作業を引き受ける。
新人が仕事を覚えられない。
↓
チェックリストを作る。
資料を毎回探している。
↓
フォルダ構成を整理する。
こう考えると、
価値提供は意外と身近にあります。
自分の価値を見つける3つの質問
転職を考えている人にも使える方法です。
① 周囲からよく頼まれることは何か?
例えば、
「Excel教えて」
「資料見て」
「この文章直して」
「説明して」
など。
頻繁に頼まれることは、
自分では普通でも、他人から見ると得意なこと
である可能性があります。
② 人より少し速くできることは何か?
圧倒的な才能でなくていいです。
人が60分かかる仕事を45分でできる。
それでも十分です。
③ 過去に「助かった」と言われたことは何か?
これが一番分かりやすいです。
誰かから、
「助かった」
と言われた経験には、何らかの価値があります。
転職では「自分の価値」を企業の言葉へ変える
ここから転職にもつながります。
例えば消防士なら、
「消防士として働いていました」
だけでは、民間企業側には何ができるのか分かりにくい。
そこで、
消防隊活動
↓
チームで役割を分担して行動する力
災害対応
↓
突発的な状況で優先順位を判断する力
訓練
↓
反復・改善を続ける力
資器材点検
↓
安全管理・チェック能力
後輩指導
↓
OJT・新人教育経験
のように変換します。
つまり転職で重要なのは、
「自分は何を経験したか」だけでなく、「その経験によって相手へ何を提供できるか」
です。
消防士から民間企業へ転職する準備はこちらで詳しく解説しています。
消防士から転職する前にやること7選|元東京消防庁消防士が退職前の準備を解説
「自分には市場価値がない」と決めつける前に確認する
消防士。
公務員。
未経験職。
異業種。
から転職を考えると、
「自分なんて民間では評価されないのでは?」
と不安になることがあります。
でも、自分一人で考えているだけでは分かりません。
実際の求人を見れば、
どんな経験が求められているか。
どんな能力が評価されるか。
どのくらいの給与になるのか。
が見えてきます。
今すぐ転職する必要はありません。
まずは「自分の経験を求めている会社があるか」を確認する。
▶ 無料で求人・転職の選択肢を確認する
「価値提供」と「何でも無料でやる」は違う
ここはかなり重要です。
旧記事では、
GIVE&GIVE&GIVE……
という表現をかなり強く使っていました。
今は、
無制限に自分の時間や労力を与え続ければいい
とは考えていません。
例えば、
いつも他人の仕事を無料で肩代わりする。
自分の仕事が終わっていないのに全部引き受ける。
頼まれたら断れない。
休日まで無償で対応する。
これは「価値提供」とは別の問題です。
健全な価値提供にする
私は、
自分の役割を果たしたうえで、相手や組織を少し良くする
くらいがいいと思っています。
価値提供には、
自分の時間。
専門性。
体力。
知識。
も使います。
だから、自分自身をすり減らす必要はありません。
「お返し」を期待しすぎない
これも返報性を考えるうえで大切です。
「あれだけ手伝ったのに、何もしてくれない」
となると、ストレスになります。
返報性は人間関係で見られる一般的な規範ですが、すべての人が必ず同じように返すわけではありません。
だから、
相手から何を返してもらえるか
ではなく、
自分の行動によって仕事・顧客・チームがどう良くなったか
を見る方がいいと思います。
結果的に、
信頼。
評価。
仕事。
紹介。
給与。
別の機会。
として返ってくることもある。
くらいで考える方が自然です。
仕事で評価される人は「相手目線」を持っている
結局、価値提供を一言で表すなら、
相手目線
だと思います。
自分が何をしたいか。
だけではなく、
相手が何に困っているか。
顧客が何を求めているか。
会社が何を解決したいか。
チームに何が不足しているか。
を見る。
そして、
自分の能力を使って、それを少しでも改善できないか?
と考える。
これを繰り返す人は、結果的に仕事で頼られる存在になりやすいと思います。
仕事の価値提供についてよくある質問
仕事における価値提供とは何ですか?
私は、相手・顧客・会社が抱えている問題を、自分の仕事によって改善することだと考えています。
時間短縮、品質向上、問題解決、情報整理、教育など、価値の形はさまざまです。
返報性の法則とは?
心理学でいう返報性の規範は、他人から助けや利益を受けると、それに対して何らかのお返しをしようとする社会的な規範です。
ただし、「与えれば必ず利益として返ってくる」という意味ではありません。
自分には価値のあるスキルがありません
特別な資格がなくても、
人より少し詳しい。
人より少し速い。
誰かからよく頼まれる。
ということを探してみてください。
そこから価値提供できる可能性があります。
転職で自分の価値をどう伝えればいい?
過去の仕事内容だけでなく、
「その経験によって何ができるようになったか」
「転職先でどんな問題を解決できるか」
まで言語化すると伝わりやすくなります。
価値提供すると昇給しますか?
必ず昇給するとは言えません。
企業の評価制度・業績・役割など複数の要因があります。
ただし、自分が生み出した成果を具体的に記録しておくことは、評価面談や転職時の実績整理にも役立ちます。
まとめ|自分の価値は「誰かの困りごと」の中にある
仕事で価値を提供する方法をまとめると、
① 相手の時間を減らす
② 相手が苦手なことを補う
③ 情報を分かる状態にする
④ 問題を見つけて改善案を出す
⑤ 自分の知識を他の人も使える形にする
この5つです。
特別な才能がなくてもできます。
そして、
返報性の法則があるから人へ与えよう
と考えすぎる必要もありません。
価値提供の本質は、
「これをやったら相手から何が返ってくる?」
ではなく、
「自分にできることで、この人・この仕事を少し良くできないか?」
だと思います。
共有デスクを整理する。
資料を分かりやすくする。
新人へ教える。
テンプレートを作る。
問題を見つける。
改善する。
どれも小さなことです。
でも、その小さな改善を積み重ねる人が、
「あの人に仕事を任せたい」
と思われるようになる。
自分の価値を探すときは、
「自分には何もない」
と考えるのではなく、
「周りの人は何に困っていて、自分には何ができるだろう?」
から考えてみてください。
そこに、自分が提供できる価値が見つかると思います。
