「視力が悪いと消防士になれない?」

「眼鏡でも東京消防庁を受験できる?」

「コンタクトじゃないと火災現場で働けない?」

「消防士になる前にレーシックを受けた方がいい?」

消防士を目指している人の中には、視力について不安を感じている人も多いと思います。

私は東京消防庁の消防官Ⅰ類に合格し、消防学校を卒業した後、消防署で勤務していました。

私自身も視力が良い方ではなく、当時この記事を書いたときには、

裸眼で約0.1、コンタクトを使用して1.0程度

と書いていました。

それでも東京消防庁の採用試験に合格し、消防士として勤務できました。

そして2026年度現在の東京消防庁の基準を確認すると、重要なのは裸眼視力ではなく矯正視力を含めた視力です。

結論|視力が悪くても東京消防庁の消防士を目指せる

2026年度の東京消防庁消防官Ⅰ類では、身体・体力検査における視力基準は、

矯正視力を含み両眼で0.7以上、かつ各眼それぞれ0.3以上

です。

さらに、

裸眼視力には制限がありません。

つまり、

裸眼0.1。

裸眼0.05。

近視。

乱視。

などであっても、

眼鏡やコンタクトレンズで基準まで矯正できれば、視力については受験基準を満たせる可能性があります。

東京消防庁の公式FAQでも、

眼鏡やコンタクトレンズを使用した状態で基準に達していれば問題ない

と明確に案内されています。

これは消防士を目指していて視力に不安がある人には、かなり重要な情報です。

東京消防庁の現在の視力基準

2026年度の基準を整理すると次のとおりです。

項目東京消防庁の基準
両眼視力0.7以上
片眼視力それぞれ0.3以上
裸眼視力制限なし
眼鏡使用可
コンタクト使用可
矯正視力判定対象になる

Ⅰ類だけでなく、消防官Ⅲ類でも同様に、矯正視力を含めて0.7以上かつ各眼0.3以上、裸眼視力に制限なしとなっています。

したがって、

「消防士になるには裸眼で1.0ないといけない」

というのは間違いです。

眼鏡でも東京消防庁を受験できる?

できます。

ここは明確です。

東京消防庁の公式FAQでは、

眼鏡またはコンタクトレンズを使用した状態で視力基準を満たしていれば問題ない

とされています。

そのため、採用試験を受けるためだけに、

「眼鏡だからレーシックをしないと……」

と考える必要はありません。

少なくとも現在の東京消防庁の採用基準では、

裸眼視力そのものを上げることは受験条件ではありません。

コンタクトレンズでも問題ない?

採用試験上は問題ありません。

東京消防庁が眼鏡・コンタクトレンズによる矯正を明確に認めています。

私自身も消防士時代はコンタクトレンズを使用していました。

ただし、ここから先は、

「採用試験で使えるか」

と、

「実際の消防活動でどの矯正方法が適しているか」

を分けて考える必要があります。

旧記事の「火災現場ではコンタクト必須」は訂正します

この記事を2019年に書いたとき、私は、

火災現場ではコンタクトが必須
眼鏡ではダメ

とかなり強く書いていました。

2026年版では、この表現は訂正します。

現在の東京消防庁の公開情報から、

「火災現場に出る消防士は必ずコンタクトレンズを使用しなければならない」

という一律の規定は確認できません。

したがって、

コンタクト必須とは断定しません。

実際の消防活動では、空気呼吸器の面体など保護装備との適合性が非常に重要になります。

全面形の呼吸用保護具は、顔と面体が正しく密着して初めて防護性能を発揮します。呼吸用保護具メーカーも、面体と顔との密閉性が低いと期待する防護効果を得られない可能性があると説明しています。

したがって、

眼鏡・コンタクトのどちらを使うかを自己判断だけで決めるのではなく、実際に配属された組織の装備・安全管理・指示に従う

のが正解です。

なぜ火災現場では「視界」が重要なのか

火災現場では、

煙。

暗闇。

熱。

障害物。

落下物。

狭い空間。

など、普段とは全く違う環境で活動します。

東京消防庁自身も、暗所・濃煙環境で消防隊員の視覚情報を確保するため、高機能面体の研究を行っています。

つまり消防活動において、

視界を確保すること自体が安全活動の重要な要素

です。

だからこそ、

「眼鏡だからダメ」

「コンタクトなら絶対安全」

という単純な話ではなく、

使用する保護装備と正しく組み合わせ、安全な視界を確保できること

が重要だと考えた方がいいでしょう。

私自身はコンタクトで消防士をしていた

ここは私自身の実体験です。

私は東京消防庁消防士時代、

コンタクトレンズを使用して勤務していました。

裸眼では視力が低かったためです。

それでも、

消防学校。

消防署勤務。

火災・救急等の業務。

を経験できました。

ですから、

「目が悪いから消防士になれない」

と必要以上に心配する必要はありません。

まずは自分の矯正視力が採用基準を満たせるかを確認してください。

レーシックをすれば消防士になりやすい?

結論からいうと、

東京消防庁を受験するためだけにレーシックをする必要はありません。

理由は単純です。

現在の東京消防庁には、

裸眼視力の制限がない

からです。

眼鏡やコンタクトで、

両眼0.7以上。

各眼0.3以上。

まで矯正できれば、採用試験の視力基準上は問題ありません。

ですから、

「消防士になる=レーシックを受ける」

ではありません。

レーシックを受けたら東京消防庁を受験できない?

2026年度の東京消防庁の公開されている消防官採用基準を確認した範囲では、

レーシック手術歴そのものを理由とした一律の受験禁止規定は確認できません。

採用試験では、消防官として必要な身体・健康度と視力基準を満たしているかが検査されます。

ただし、

レーシック。

SMILE。

ICL。

などは医療行為です。

「消防士になりたいから」という理由だけで安易に決めるものではありません。

日本眼科学会も屈折矯正手術についてガイドラインを定めており、LASIKは誰でも受けられるわけではありません。角膜の状態などによって適応にならないケースもあります。

手術を検討する場合は、

採用試験対策ではなく、自分自身の目の状態・生活・メリット・リスクを眼科医と相談したうえで判断してください。

ICLという選択肢もある

現在はレーシック以外にも、

ICL(眼内コンタクトレンズ)

という屈折矯正方法があります。

日本眼科学会では、ICLは眼内にレンズを挿入して近視・遠視・乱視を矯正する方法として紹介されています。

一方で、

白内障。

一時的な眼圧上昇。

緑内障。

ハロー・グレア。

網膜剝離。

眼内炎。

などのリスクも説明されています。

これも、

消防士になるために必要な手術ではありません。

眼鏡・コンタクトで採用基準を満たしているなら、まず採用試験対策を優先していいと思います。

色覚についても確認しておこう

視力と一緒に質問されやすいのが、

色覚

です。

東京消防庁では、

消防官として職務執行に重大な支障がないこと

を基準としています。

公式FAQでは、支障がない例として、

赤・青・黄を識別できること

が示されています。

つまり、

「色覚検査で少しでも何かあれば即不合格」

という単純な説明ではありません。

不安がある人は、受験年度の最新採用案内を必ず確認してください。

視力以外にも身体・体力検査がある

東京消防庁の第2次試験では、視力だけを確認するわけではありません。

現在は、

聴力。

体力。

健康度。

四肢関節機能。

なども確認されます。

体力検査では、

1km走。

反復横とび。

上体起こし。

立ち幅とび。

長座体前屈。

握力。

腕立て伏せ。

が実施されています。

身長・身体基準についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。

消防士に身長制限はある?最新の東京消防庁の身体基準を解説

視力が悪い人が受験前にやるべきこと

自分の「矯正視力」を確認する

裸眼視力だけを見て、

「消防士になれない」

と判断しないでください。

重要なのは、

眼鏡・コンタクトを含めた矯正視力

です。

まず眼科や眼鏡店等で現在の視力を把握しましょう。

医学的な問題や強い近視などが気になる場合は、眼科で相談する方が確実です。

受験年度の採用案内を確認する

採用基準は変更される可能性があります。

この記事では2026年度の東京消防庁基準を紹介していますが、

2027年度。

2028年度。

と変更される可能性があります。

受験するときは必ず東京消防庁の最新採用情報を確認してください。

東京消防庁の最新採用試験情報を確認する

視力だけでなく体力試験も準備する

視力の基準を満たしても、それだけで消防士になれるわけではありません。

筆記。

論文。

体力。

面接。

などの試験があります。

体力検査についてはこちらで詳しく解説しています。

消防士の体力試験|種目・目安・対策を元消防士が解説

視力に自信がなくても消防士を諦める必要はない

私はここを一番伝えたいです。

視力が悪いと、

「消防士は目が良くないと無理なんじゃないか?」

と不安になります。

私自身も視力が良い方ではありませんでした。

それでも東京消防庁に合格しました。

そして現在の東京消防庁は、

裸眼視力に制限を設けていません。

ですから、

裸眼視力の数字だけを見て消防士を諦めないでください。

必要なのは、

矯正した状態で現在の基準を満たせるか

です。

消防士の視力についてよくある質問

裸眼0.1でも消防士になれますか?

東京消防庁では裸眼視力に制限はありません。

眼鏡・コンタクトを使用した矯正視力を含み、両眼0.7以上・各眼0.3以上が現在の基準です。

眼鏡をかけて東京消防庁を受験できますか?

できます。

東京消防庁公式FAQでも、眼鏡を使用した状態で視力基準を満たしていれば問題ないと案内されています。

コンタクトレンズでも受験できますか?

できます。

眼鏡と同様に、コンタクトによる矯正視力も認められています。

火災現場ではコンタクト必須ですか?

現在確認できる東京消防庁の公開情報からは、「火災現場では全員コンタクト必須」という一律の規定は確認できません。

実際の勤務では、使用する空気呼吸器・面体などの装備と視力矯正方法の適合性が重要になるため、所属のルール・装備・安全上の指示に従ってください。

レーシックをすれば消防士になりやすいですか?

採用基準上、その必要はありません。

東京消防庁では裸眼視力に制限がなく、眼鏡やコンタクトによる矯正視力が認められているためです。

レーシックをした人でも受験できますか?

2026年度の公開採用基準を確認した範囲では、LASIK歴そのものを一律に不合格とする規定は確認できません。

ただし、最終的には身体・健康度検査を含めて判断されます。

色覚に基準はありますか?

東京消防庁では、消防官として職務執行に重大な支障がないことを基準としています。

公式FAQでは、赤・青・黄を識別できることが支障がない例として挙げられています。

視力基準をクリアしたら次は「試験対策」

視力が基準を満たしていることが確認できたら、

次に必要なのは、

消防士採用試験そのものの対策

です。

東京消防庁では、筆記・論文・体力・個人面接など、複数の試験を突破する必要があります。

全体の流れはこちらの記事で確認できます。

消防士になるには?採用試験から消防学校まで元消防士が解説

面接対策まで準備したい方へ

視力や体力の条件をクリアしても、東京消防庁では第2次試験で個人面接があります。

私が実際に東京消防庁で聞かれた質問はこちらで公開しています。

東京消防庁の面接で実際に聞かれた質問9選

さらに、

志望動機。

自己PR。

深掘り質問。

本番の回答方法。

までまとめて対策したい方は、有料noteにも詳しくまとめています。

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まとめ|視力が悪くても東京消防庁の消防士は目指せる

2026年度現在の東京消防庁では、

矯正視力を含め両眼0.7以上、各眼0.3以上。

そして、

裸眼視力には制限がありません。

つまり、

眼鏡。

コンタクト。

を使用して基準を満たせるのであれば、

「目が悪い」というだけで東京消防庁を諦める必要はありません。

また、

消防士になるためだけにレーシックを受ける必要もありません。

私自身も視力が良い方ではありませんでしたが、コンタクトを使用しながら東京消防庁消防士として勤務しました。

この記事を最初に書いた2019年には、

「火災現場はコンタクト必須」

「眼鏡はダメ」

と強く書いていました。

現在は、

採用基準と、実際の現場装備の話を分けて考えるべき

だと思っています。

まず確認するべきなのは、

自分の裸眼視力ではなく、

矯正視力で現在の採用基準を満たせるか。

そこです。

基準を満たしているなら、

視力のことばかり心配するより、

筆記。

体力。

論文。

面接。

の対策へ時間を使いましょう。