「東京消防庁に合格するには、何を一番勉強すればいい?」

「筆記で何点くらい取れば合格できる?」

「論文より教養試験を優先した方がいい?」

「SPI方式と教養試験方式なら、どちらを受けるべき?」

東京消防庁を目指していると、このような疑問が出てくると思います。

私は実際に東京消防庁の採用試験を受験し、合格して消防士として勤務しました。

受験生だった頃を振り返ると、最初は、

「とにかくたくさん勉強すれば受かる」

くらいに考えていました。

しかし、実際に受験して感じたのは、

合格するためには、勉強時間だけでなく「試験の仕組みを理解して対策すること」がかなり重要

ということです。

特に現在の東京消防庁採用試験では、Ⅰ類だけでも、

  • 教養試験方式
  • 適性検査方式(SPI3-U)

があります。

さらに、教養試験やSPIの成績が一定点に達しなければ、論文試験や資格・経歴評定そのものが採点されない仕組みがあります。

これは、東京消防庁を目指すなら知っておきたい重要なポイントです。

この記事では、元東京消防庁消防士として、

東京消防庁に合格するために知っておきたい7つの重要ポイント

を2026年度の最新試験制度に合わせて解説します。

結論|東京消防庁合格で重要なのは「全部頑張る」ではなく試験を理解して対策すること

私が東京消防庁を受験するなら、次の7つを最初に理解します。

① 自分に合った受験方式を選ぶ

② 参考書より先に過去問を見る

③ 教養・SPIには「一定点」があることを知る

④ 論文を後回しにしない

⑤ 資格・経歴評定を確認する

⑥ 体力だけでなく個人面接まで準備する

⑦ 「なぜ東京消防庁なのか」を答えられるようにする

特に③は重要です。

東京消防庁Ⅰ類の教養試験方式では、

教養試験が一定点に達しなければ、論文試験や資格・経歴評定は採点されません。

また、いずれかの科目が一定点に達しない場合は不合格になります。

つまり、

「論文だけ完璧」でもダメ。
「筆記だけ高得点」でも安心できない。

総合的に合格ラインへ持っていく必要があります。

① まず自分に合った受験方式を選ぶ

2026年度の東京消防庁消防官Ⅰ類には、

教養試験方式

と、

適性検査方式

があります。

これは昔の東京消防庁採用試験との大きな違いです。

教養試験方式

2026年度のⅠ類教養試験は、

40題・2時間

です。

内訳は、

知能分野:27題

知識分野:13題

となっています。

内容は、

  • 文章理解
  • 英文理解
  • 判断推理
  • 空間概念
  • 数的処理
  • 資料解釈
  • 人文科学
  • 社会科学

などです。

公務員試験の勉強をすでに進めている人や、数的処理・判断推理などが得意な人はこちらが選択肢になります。

適性検査方式

もう一つが、

SPI3-Uを利用する適性検査方式

です。

SPI3-Uはテストセンター方式で実施されます。

民間就活などですでにSPI対策をしている人にとっては、こちらの方が取り組みやすい可能性があります。

ただし、

「SPIだから簡単」

とは考えない方がいいです。

SPIの成績が一定点に達しなければ、論文試験や資格・経歴評定は採点されません。

自分の得意分野から受験方式を考える

私なら、

公務員試験対策をしている
数的・判断推理が得意
↓
教養試験方式を検討

民間就活もしている
SPI対策を進めている
↓
適性検査方式を検討

という考え方をします。

重要なのは、

「どちらが簡単?」ではなく、「どちらなら自分が点を取れる?」

です。

② 参考書を最初から読む前に過去問を見る

東京消防庁対策で私が強くおすすめするのは、

最初に過去問を見ること

です。

東京消防庁は公式採用サイトで過去の試験問題を公開しています。

令和6年度・令和7年度だけでなく、令和8年度の試験問題も順次公開されています。

だから、

参考書を500ページ読む。

↓

過去問を見る。

ではなく、

過去問を見る
↓
自分の弱点を確認
↓
必要な部分を勉強する

という順番がおすすめです。

過去問を見る目的は「点数を取ること」ではない

最初は解けなくて構いません。

確認したいのは、

どんな問題が出るのか

どの分野が多いのか

自分はどこが苦手なのか

です。

例えば、

数的処理は取れる。

判断推理が苦手。

英文理解は取れる。

社会科学が弱い。

と分かれば、

勉強時間の配分を決められます。

東京消防庁を短期間で目指す場合の具体的な勉強方法は、別記事で詳しくまとめています。

【関連記事】
東京消防庁は2ヶ月で合格できる?短期合格の勉強法を元消防士が解説【2026年】

③ 東京消防庁には「一定点」があることを知っておく

この記事で一番伝えたいのがここです。

東京消防庁Ⅰ類の教養試験方式では、

教養試験の成績が一定点に達しない場合、論文試験と資格・経歴評定は行われません。

さらに、

いずれかの科目が一定点に達しない場合は不合格

と公式に明記されています。

SPI方式でも同様に、SPI3-Uの成績が一定点に達しないと論文・資格経歴評定が採点されません。

「論文が得意だから筆記は適当」は危険

例えば、

「論文には自信があるから、教養試験は最低限でいい」

と思っていても、

教養試験が必要な一定点へ達していなければ、

その自信のある論文自体が採点されません。

逆に、

教養試験だけ高得点でも、

論文など他の科目で一定水準へ達しなければ最終的な合格にはつながりません。

だから私は、

苦手科目を完全に捨てるのではなく、「最低限落とされない状態」を作る

ことが大切だと思います。

④ 論文は「筆記が終わってから」では遅い

東京消防庁Ⅰ類では、現在も論文試験があります。

2026年度は、

課題式1題

1時間

600字以上800字程度

です。

消防官Ⅲ類では論文ではなく作文ですが、こちらも、

1題・1時間・600字以上800字程度

です。

論文は知識だけでは書けない

論文対策では、

防災。

高齢化。

地域連携。

コミュニケーション。

消防官としての責任。

などについて考えておくことも重要です。

でも知識だけではなく、

制限時間内に構成を作って最後まで書き切る練習

が必要です。

私は、

問題を読む
↓
結論を決める
↓
理由を決める
↓
具体例・自分の経験
↓
消防官としてどう行動するか
↓
まとめ

という流れを事前に決めておく方法をおすすめします。

【関連記事】
消防士の論文対策|書き方・構成・NG例を元消防士が解説

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⑤ 資格・経歴評定を「関係ない」と思わない

現在の東京消防庁消防官採用試験では、

資格・経歴評定

があります。

対象となる資格や、

スポーツ。

音楽。

などの経歴が評価対象となり、受験申込み時に申請します。証明書類も必要です。

部活経験があるなら一度確認する

例えば、

スポーツ。

資格。

学生消防団。

自衛隊経験。

など、評価対象になる可能性のある経験を持っているなら、

「自分は関係ないだろう」

と決めつけず、最新の公式対象一覧を確認してください。

ただし、

資格・経歴評定だけで合格するわけではありません。

先ほど説明したように、教養試験やSPIが一定点へ達していなければ評定自体が行われない場合があります。

つまり、

資格・経歴はプラス材料。
でも基本となる試験対策は必要。

という位置づけです。

⑥ 体力試験だけでなく「個人面接」までセットで考える

東京消防庁の第2次試験では、

身体・体力検査

と、

口述試験=個人面接

が行われます。

2026年度は第2次試験全体の所要時間が約4時間に短縮されています。

現在の主な体力検査項目は、

  • 1km走
  • 反復横とび
  • 上体起こし
  • 立ち幅とび
  • 長座体前屈
  • 握力
  • 腕立て伏せ

です。

消防士だから体力だけ高ければいいわけではない

これは私自身が東京消防庁を受験して感じたことでもあります。

消防士だから、

「体力があれば受かる」

ではありません。

採用試験では、

筆記。

論文。

体力。

面接。

などを総合的に見られます。

特に個人面接では、

なぜ消防士なのか

なぜ東京消防庁なのか

これまで何をしてきたのか

どんな消防士になりたいのか

を自分の言葉で説明する必要があります。

【関連記事】
東京消防庁の面接質問9選|合格者の実際の回答と対策

【関連記事】
消防士の自己PR例文|東京消防庁合格者が面接で伝わる作り方を解説

⑦ 「なぜ消防士?」ではなく「なぜ東京消防庁?」まで考える

面接対策でかなり重要です。

例えば、

「人の命を救いたいので消防士になりたいです」

という理由だけなら、

東京消防庁でなくても消防士にはなれます。

そこで次に必要になるのが、

「なぜ東京消防庁なのか」

です。

東京消防庁そのものを調べる

例えば、

東京消防庁の管轄。

組織。

特殊部隊。

救助隊。

航空隊。

消防学校。

地域特性。

などを調べます。

その中から、

自分が本当に魅力を感じた部分

を見つけます。

そして、

東京消防庁の特徴
+
自分の経験
+
将来やりたいこと

へつなげます。

例えば、

「救助隊に入りたい」

だけではなく、

「将来は救助技術を高め、東京消防庁の多様な災害現場で人命救助に携わりたい。そのために〇〇という経験を活かしたい」

というところまで整理します。

東京消防庁の管轄や10方面・81消防署については、すでに別記事で詳しくまとめています。

【関連記事】
東京消防庁の管轄は23区だけじゃない|10方面・81署を元消防士が解説

東京消防庁合格のために私ならやらないこと

参考書を何冊も買う

教材を増やすだけでは合格率は上がりません。

1冊を何度も解く方がいい場合もあります。

筆記だけに全振りする

論文・体力・面接もあります。

論文を丸暗記する

出題が変わると対応できません。

覚えるのは、

文章そのものではなく、構成・知識・自分の経験

です。

筋トレだけする

消防士を目指す人ほど体力に自信があるケースがあります。

でも採用試験は筋力だけを見る試験ではありません。

「東京消防庁に入りたい」で止める

なぜ東京消防庁なのかまで考えてください。

試験までの期間別|次に読む記事

試験まで2か月程度ある方

【関連記事】
東京消防庁は2ヶ月で合格できる?短期合格の勉強法を元消防士が解説

この記事では、

  • 過去問
  • 優先科目
  • 勉強時間
  • 論文
  • 面接
  • 体力

まで、2か月でどう組み立てるかを詳しく解説しています。

試験まで1か月しかない方

【関連記事】
消防・警察試験1か月前にやること7選|論文の直前対策【2026】|はらちゃんブログ|元東京消防庁消防士が教える消防・公務員キャリア

直前期に何を捨てて、何へ時間を使うのかを解説しています。

論文が苦手な方

【関連記事】
消防・警察試験1か月前にやること7選|論文の直前対策

面接が苦手な方

【関連記事】
東京消防庁の面接質問9選|合格者の実際の回答と対策

東京消防庁の合格法についてよくある質問

東京消防庁は何点取れば合格できますか?

公式には、単純な「○点なら必ず合格」という合格点は示されていません。

また、教養試験などが一定点に達しない場合は、論文等が採点されない仕組みがあります。

そのため、特定の点数だけを目標にするより、各試験で一定水準を超えられる状態を作る方が重要です。

SPI方式と教養試験方式はどちらが合格しやすい?

一概には言えません。

自分の得意分野やこれまでの学習状況によります。

公務員試験対策をしているなら教養試験方式、SPIに慣れているなら適性検査方式も選択肢になります。

論文は筆記試験のあとから勉強しても間に合う?

おすすめしません。

実際に時間を測って複数回書く必要があるので、筆記と並行して少しずつ準備してください。

体力試験が得意なら有利?

消防官として体力は重要です。

ただし最終合格は筆記・論文・第2次試験などを総合して判断されるため、体力だけで合格できるわけではありません。

部活をしていたら有利?

部活動そのものだけで合格が決まるわけではありません。

ただし現在はスポーツ等の経歴を対象とした資格・経歴評定があります。対象となるかは最新の公式基準を確認してください。

東京消防庁の過去問はどこで見られる?

東京消防庁の公式採用情報サイトで公開されています。2026年度の試験問題も公開対象になっています。

面接までまとめて対策したい方へ

東京消防庁の試験では、

筆記に合格したら終わりではありません。

個人面接では、

志望動機。

自己PR。

過去の経験。

将来像。

などを深掘りされます。

私が東京消防庁に合格した経験をもとに、消防・警察採用試験の面接対策をまとめています。

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まとめ|東京消防庁に合格するなら「試験の仕組み」を知ってから勉強する

東京消防庁に合格するために私が重要だと思うポイントは7つです。

① 自分に合った試験方式を選ぶ

② 最初に過去問を見る

③ 教養・SPIの一定点を意識する

④ 論文を後回しにしない

⑤ 資格・経歴評定を確認する

⑥ 体力+個人面接まで準備する

⑦ なぜ東京消防庁なのかを言語化する

私自身、東京消防庁の採用試験を受けて合格しました。

その経験から感じるのは、

合格する人が必ず特別に頭がいいわけではない。
ただ、試験で何を求められているかを理解し、それに合わせて準備することは重要。

ということです。

特に現在の東京消防庁採用試験では、

教養試験方式。

SPI方式。

論文。

資格・経歴評定。

身体・体力検査。

個人面接。

など、複数の評価があります。

だから、

「とりあえず筆記だけ」

「体力には自信があるから大丈夫」

「面接は1次に受かってから」

ではなく、

採用試験全体を見て準備する。

そのうえで、

自分の弱点に時間を使う。

私はこれが東京消防庁合格への一番現実的な方法だと思います。