消防士(Fire Fighter)

消防時代に学んだ3つの仕事で大切なこと

消防官の火災現場では、ロープ結索という技術が必要とされます。

火災現場では、空気呼吸器を背負い防火衣を着装すると、おおよそ20kgを自分に覆います。夏場になると、汗がだくだくです。恐らく、一日三食はご飯を食べないと、倒れて救急搬送されるレベルです。それは言い過ぎかもしれませんが、勤務明けには2kgは体重が落ちていました。そんな装備をしている中、火災現場は暗闇で、なにも見えません。場合によっては、命綱であるロープ結索を怠ると、命を失うケースもあります。いくらベテラン上司や先輩とは言え、アドレナリンが出まくってるので、冷静さを失い普段はしない、ミスをする事もあるかもしれません。

そこで、反復練習(ルーティン)が活きます。

目を閉じてでも、ロープ結索ができる様に、日々自主訓練に取り組んでいと事を、今にどう活きているかと言うと、ズバリ反復して、毎日仕事を意識してすると、身につくのは以下の3つです。

○ タスク管理・タイムマネジメント

まずはどれくらいの業務があるかを、棚卸しします。

私の仕事で例を挙げてみると、朝の9時から1:00ほどで、業務メールの確認

書類整理をします。その後、書類整理に1:30、経理の書類(現金出納帳記載、請求書確認、従業員給与計算)1:30〜2:00、人事関係(採用面接、従業員リスト登録)1:00、日報関係(売上管理、人件費管理、在庫管理)1:30、販促関係(POP作成、販促計画)1:30この間に、実務を併用して行う形で、1日の業務をこなしていました。

合計実働時間8:00〜8:30を奪われます。

そして、勤務は9:00〜21:00までの12時間です。なので、残りの3:30〜4:00は余裕時間です。ここでトラブルが起きると時間が奪われるのですが、、、、笑

こんな感じでタスク管理とタイムマネジメントをしていました。

タスク管理ができていると、時間も把握できるので、心の余裕が生まれるから、ミスも最小限に抑えることができます。

○ 仕事のクオリティ向上

初めは個人差もあると思いますが、なにも分からない状態からなら倍ぐらいかかりますね。それやと駄目でしょってなるんですけど、反復すると確実にスピードは上がります。どれだけ、時間を意識しながら、仕事進めているかも大切ですね。脳科学的にも時間制限を設けて仕事を進めることで、効率は上がるそうです。だから、周りの大人たちが言う、最低でも3年やりなさい、5年くらいやらんと、キャリアに傷が付くとか、その仕事を極めることができないとか。自分はその3年、5年になんの根拠があるのか?全く意味がわかりません。恐らく、会社の都合でしかないのですが、一人の人間をリクルート掛けてから研修をして、一人前に育成するのに大体5年ぐらいで回収できると言います。3年は中学・高校の3年間義務教育の期間と重ね合わせているとしか思えない。確かに、中学・高校の教員なら、一通りの学年を経験すると大まかな流れは把握できますよね。

私は仕事に捧げた時間は、関係ないと考えています。これはスキルを意識せずに、仕組みを把握する段階レベルの話です。もっと専門性を高めたいスキルを高めたいと考えるなら別です。大体の業界が現場作業なら、完成形に仕上げる事は1、2年ぐらいで可能だと思っている。機械で代替えされる仕事であるならば、機械的にできるからです。対業務(作業)は然程、時間を掛けずに習得していましますが、現場の人材育成・マネジメント・戦略企画・集客になると、話は違ってきます。対人の仕事は、一朝一夕に結果は求められないですね。人には感情があるからです。人材育成とマネジメントについては、別記事に載せていますので、気になる人はリーダーシップとマネジメント記事へどうぞ。

○ 仕事に対しての忍耐力

忍耐力とは、字の通り耐え忍ぶことです。自分の解釈はこうです。

『耐』は、やりたくもない事を、チーム(組織・隊)の為だと思い、自分の時間を犠牲にして、チーム(組織・隊)の為に行動する事、『忍』は、その裏で、次の展開の準備として自分の力を蓄え、裏に忍ばせておく事だと考えています。

消防士時代の忍耐力の鍛え方はこんな感じです。

消防士の世界は、全てがチームで活動しています。

訓練中も隊長の指示が全てです。自分の考えていた通りの行動していると、怒号が飛んできます。勿論それは、要救助者(助けを求めている人)を効率的に救出する為、隊員の命を守るためです。

また、火災が発生し出場すると、その後の報告書を作成しなければいけませんが、それも全て若手の仕事になります。

あの頃の、自分の本音としては「早く筋トレしたいのにな〜」、「他の消防知識をつけたいな〜」と考えていました。自分がレスキュー隊員になりたいと考えていても、自分がやりたくない仕事も山のように、そして突然入ってきます。

その中で、目標に向かうための、消防知識の学習、体力錬成をしている中で、自分の身体は慣れてしまっていたので、いざ転職後の仕事でも飲食店開業という目標の傍で、当たり前のように、やらなければいけない仕事を、黙々とこなしながら、自分の目標に向かって、努力することができました。

若い頃の消防士として仕事をし、仕事に対しての忍耐力をいつの間にか、身体に叩き込まれていたのは、非常に大切な貴重な経験になりました。